移民たちの記憶を宿すチェック柄で、アディダスの名作を再解釈!
鮮やかな柄の奥に、見過ごされがちな歴史や人々の物語を織り込む"DENIM TEARS(デニム ティアーズ)"。デザイナーでアーティストの"TREMAINE EMORY(トレメイン・エモリー)"が2019年に設立したブランドは、アフリカにルーツを持ち世界各地で暮らす人々、すなわちアフリカン・ディアスポラの歴史や文化を、コレクションを通じて伝えてきた。単に目を引くグラフィックを作るのではなく、素材やモチーフが何を意味するのかまで掘り下げる姿勢が特徴だ。過去には"ASICS GEL-MC PLUS “GEORGIA RED CLAY”"でも、ジョージアの赤土や綿花を題材に、アメリカの歴史をスニーカーへと落とし込んでいる。
今回、新たにタッグを組んだのは"ADIDAS ORIGINALS(アディダス オリジナルス)"。初のコラボレーションでは、ニューヨークの移民コミュニティとも結びつくチェック柄の大型バッグに着目した。"GHANA MUST GO"の名で知られるこのバッグは、人々が家財や身の回りの品を詰め、移動する際に使ってきた生活道具。その呼び名には、1983年にナイジェリアから多くのガーナ人らが退去を余儀なくされた歴史も重なる。日常で見かける柄を装飾として借りるだけでなく、そこに刻まれた移動や暮らしの記憶へと目を向けたデザインとなっている。
キャンバスとなるのは、"SUPERSTAR(スーパースター)"と"STAN SMITH(スタンスミス)"。前者はバスケットボールコートからヒップホップやストリートへ、後者はテニスコートから日常の定番へと広まったモデルだ。スポーツの枠を越えて、それぞれの街や人々の着こなしに馴染んできた2足に、生活に根差したバッグの柄を重ねている。
"SUPERSTAR 82"は、赤、青、黒、クリームのチェックをコットンキャンバスのアッパーに配置。ギザギザの縁を持つスリーストライプスを重ね、ブルーのアクセントを加えた。つま先のシェルトゥとソール、シューレースは柔らかなオフホワイトでまとめ、細かな柄を引き立てながら、名作らしい輪郭を残している。一方の"STAN SMITH 80"は、サイドをパンチングで表現するため、チェックの連なりをよりすっきりと見せる構成。グリーンのスウェード製ヒールタブを合わせ、スタンスミスを象徴する色をアクセントに用いた。同じ柄でも、シェルトゥの存在感と装飾を抑えたトゥの違いによって、異なる表情を楽しめる。
さらに両モデルには、過去に立ち返り大切なものを取り戻すという意味を持つ、ガーナのアカン文化のシンボル"SANKOFA(サンコファ)"を採用。歴史を知り、現在へとつなぐデニム ティアーズの姿勢を、チェック柄だけでなくロゴの細部にも込めた。見慣れたスニーカーを入り口に、その背景にある文化へと関心を広げるコラボレーションとなっている。
海外では2026年11月7日にニューヨークのAFRICAN DIASPORA GOODSにて発売予定。価格はスーパースターが$180、スタンスミスが$160。また新たな情報が入り次第、スニーカーウォーズのXやFacebookなどで報告したい。
■SUPERSTAR 82(LN3808)
■STAN SMITH 80(LN3810)















