2008年、北京オリンピックの開催に合わせて"NIKE(ナイキ)"がリリースした、"AIR REJUVEN8(エア リジュブネイト)"。アスリートの激しいトレーニング直後の足をケアすることを目的に開発されたリカバリーシューズ。"AIR PRESTO(エア プレスト)"や"SOCK RACER(ソックレーサー)"といった名作の快適性を継承しつつ、マーク・ニューソンが手掛けた"ZVEZDOCHKA(シュベドッカ)"のモジュール構造を発展させた、革新的な一足だった。特に北京五輪のメインスタジアムである北京国家体育場、愛称「鳥の巣」の構造美をデザインに取り入れ、その建築的なルックスで話題をさらった。
最大の特徴は、通気性に優れたメッシュ素材のワンピースブーティを、TPU製のケージ状オーバーレイで包み込む独特のアッパー構造。このケージは足全体をサポートしながら無数の開口部で通気性を確保し、シューズ内部を常にクールに保つ。さらに、アッパーと一体化したインナーブーティは着脱可能なモジュール式となっており、好みに応じてライナーを交換できる革新的なギミックも備えていた。ソールユニットには軽量なファイロンフォームを採用し、ミッドソール内に"AIR(エア)"を内蔵することで弾むようなクッション性を提供。アウトソールには"NIKE FREE(ナイキ フリー)"から踏襲した深いフレックスグルーブが刻まれ、足の動きに合わせて自在に屈曲する柔軟性と、ワッフルパターンのポッドによる確かなトラクションを実現した。
そして2026年春、約18年の時を経てオリジナル仕様での復刻が決定。マットなブラックのシェルに光沢のあるトゥを組み合わせたステルスな"ブラック/セイル"と、シルバーから蛍光グリーンへのグラデーションがY2Kの実験精神を想起させる"メタリックシルバー/ボルテージグリーン"がラインナップされる。2000年代後半のナイキが持っていた「機能と実験の融合」という熱量を、再び現代のストリートに呼び起こす一足となっている。
海外では2026年にナイキ取扱店にて発売予定。価格は$135。また新たな情報が入り次第、スニーカーウォーズのXやFacebookなどで報告したい。
■METALLIC SILVER/VOLTAGE GREEN/BLACK(IF5958-003)
■BLACK/SAIL(IF5958-002)





















