その物語は1982年、"NIKE(ナイキ)"がランニングシューズの世界に新たなスタンダードを打ち立てた瞬間から始まる。それまでフルレングスエアが主流だった時代に、あえてヒール部分のみに"AIR(エア)"ユニットを配置するという革新的なアプローチで登場した"AIR PEGASUS (エア ペガサス)"。ワッフルアウトソールや当時の最先端フォームと組み合わせられたそのクッショニングは、驚異的な反発力で多くのランナーを虜にし、初月に8,000足、約1ヶ月後には35,000足以上、そして1983年上半期には30万足を超えるという驚異的なセールスを記録。まさに"すべてのランナーのためのシューズ"として、40年以上にわたりアップデートを重ね、ナイキランニングの象徴として、そして信頼のシリーズとしてその地位を不動のものとしてきた。
そんな輝かしいペガサスのDNAを、現代のライフスタイルシーンへと見事に落とし込み、2000年代ランニングシューズのテイストで再構築したのが、"AIR PEGASUS WAVE (エア ペガサス ウェーブ)"。そのベースとなったのは、2005年に発売された"AIR PEGASUS 2005"。オリジナルのパーツ構成は巧みに継承しつつ、つま先、シュータン、踵にはパッドを組み込むことで、より立体的でボリューミーなシルエットへと進化。サイドケージはTPU製へと変更され、スウッシュは3D仕様となるなど、Y2K特有のテクノロジー感を前面に押し出したデザインが特徴だ。
今回はY2Kリバイバルの熱狂をさらに加速させるであろうニューカラーが登場する。アッパーは、引き締まったブラックのメッシュとシンセティックレザー。そこに、鮮烈なピンクブラストを流し込むことで、強烈なコントラストを生み出し、まるで暗闇に咲くネオンのような存在感を放つ。快適な履き心地はもちろんのこと、Y2Kランニングシューズが持つ独特の"見せるテクノロジー"の美学を現代に蘇らせる。
日本国内では2025年5月14日にナイキ取扱店にて発売予定。価格は22,880円 (税込)。また新たな情報が入り次第、スニーカーウォーズのXやFacebookなどで報告したい。