ノスタルジックな雰囲気を纏うクラシカルなカラーリング!
ランニングブームの波に乗り誕生した名作が、半世紀を経て再び脚光を浴びる。1970年代、アメリカで巻き起こったランニングブームに合わせ、創業間もない“NIKE(ナイキ)”は数々のランニングシューズを世に送り出してきた。その代表的なモデルのひとつが、1976年に登場した“LD-1000”。“LONG DISTANCE”を意味する頭文字“LD”と、“年間1000マイル走れる”という願いが込められたこのシューズは、軽量かつ通気性に優れるナイロンアッパーやスウェードによる補強、EVA素材を採用した安定性の高いフレア状のミッドソール、ワッフルソールの優れたグリップ力など、当時の最先端技術を詰め込み、ランナーから熱い支持を集めた。
この開発には、“NIKE”の共同創業者である"ビル・バウワーマン"と足専門医が主導し、踵の厚みを増したソールを採用することで足の捩れを軽減し、膝への負担や腱鞘炎のリスクを抑える設計を施した。しかし発売当初、踵が歪んで膝の故障を招く可能性があるのではないかと懸念され、一時的にリコールを考慮する事態へ発展。もう一人の創業者"フィル・ナイト"がクレーム対応の準備を行ったものの、実際には大きな問題は起きなかった。むしろ革新を恐れない姿勢と丁寧な対応によって、ナイキは熱心なランナーや忠実な顧客からさらに高い支持を得ることになる。
その時代を超えたシルエットと“NIKE”の挑戦的な精神が融合した“LD-1000”は、誕生から半世紀を経た今、ファッションアイテムとしても再評価を受けている。太いスウッシュが印象的なレトロなルックスと、当時最先端の機能性の結晶であるそのデザインは、街中にも溶け込む逸足となっている。カラーは鮮やかなオレンジをメインとし、そこにグリーンのスウッシュが駆け抜けるレトロな配色。ナイロンとスウェードのコンビネーションが、70年代モデルらしいシルエットの魅力を一層引き立てる。
海外では2025年にナイキ取扱店にて発売予定。価格は€100。また新たな情報が入り次第、スニーカーウォーズのTwitterやFacebookなどで報告したい。