スニーカー争奪戦はインターネットが主戦場へと変わりつつある。PCやスマホの画面を通して購入するとき、オンラインショップのサーバーでは膨大なプログラミングコードが稼働している。スニーカーを入手するために一秒間に数千回のデータを送信するBOTも出現するなど、あらゆる手段が生み出され、ネットの世界で激しい攻防が繰り広げられている。
現代のスニーカー戦争をスニーカー自体で表現できないかと模索して誕生したのが"CYBERWARS/サイバーウォーズ"。コンピュータウイルスの黎明期でもある1985年、その時代に"REEBOK"より誕生したテニスシューズの”CLUB C”をベースに採用。"CLUB C"の"C"を"CYBER"と新解釈、コートモデルならではのクラシカルシルエットの中に、相反するサイバー感を落とし込むことに挑戦した。
PCやスマートフォンの画面、そしてサイバー空間をイメージしてアッパーはブラックを基調としたシンセティックレザーで構築。その上にプログラミングコードが流れている様子をテキストプリントで表現。シューレースチップは左右で色分け、赤と緑は「電源のONとOFF」と「プログラミングでの"真/成功(True)"と"偽/失敗(False)"」を表した。
通常では表に出ることのないプログラミングコードを連想させるために、透明の文字列でデジタル感を出し、その上に光に反応するリフレクティブプリントを採用、フラッシュを焚くと一部のコードが浮かび上がるギミックを搭載した。サイドの英国国旗は電源ランプをモチーフにし、稼働中を表すレッドがワンポイントで入る。
ヒールタブは光が当たると反射するリフレクティブ素材を配置、Reebokのロゴを黒文字にすることで反射した中でも浮かび上がるようにギミックを施した。すべてのデバイスの電源をモチーフに、アウトソールには暗闇で青白く光るグロー・イン・ザ・ダークを採用、光を通して変わるギミックでサイバー感を具現化した。
着用時は見えないインソールにも左右非対称の赤と緑で電源のONとOFFのコンセプトを踏襲。シュータンも光を当てると、リーボックのロゴが浮かび上がるようにリフレクティブプリントを施した。サイバーというキーワードを、蓄光、リフレクティブ 、透明プリント、緑と赤を使って表現した。